さて金曜だ。今日は彦根で一仕事。ディレクター兼ミキサーで一本生放送。ずっとプレッシャー感じてた仕事で、冷や冷やしつつもなんとかこなす。ほぼぶっつけでのミキシングはさすがに手が震えた。ま、自己採点では落第点だなー。まだまだ経験不足。当たり前だが。その後も収録やらいろいろ。午後半休の予定が5時半の時点で彦根で遅すぎる昼食。
で今日は本社には戻らず、家も通り過ぎて京都まで出て映画を一本。京都みなみ会館で、松江哲明監督「あんにょん由美香」観る。
2005年に急逝した女優・林由美香。彼女の膨大な出演作品の中に一本の韓国産ビデオが。韓国人俳優が日本語で演技する「東京の人妻・純子」という謎のエロビデオ。このビデオをめぐって物語は始まる-ってなドキュメンタリー。なんつーか男の子の映画。林由美香は1970年生まれ。AVデビューが1989年。まさに同世代、同い年。キュートなルックスと華奢な身体で人気だったことは、まーそのそりゃリアルタイムで知ってますよ。観たことないとも言いません。それにサブカル小僧としてのアンテナにも彼女の名前はいろんなところで引っかかってくるし。で、これは松江監督によるラブレターみたいな作品だった。実際、どこまでが“真実”なのかは曖昧なんだけど、このドキュメンタリーから浮かび上がってくる「林由美香」という女優、人間が実に魅力的でたまらない。カンパニー松尾、平野勝之といったかって彼女を愛した男たちの表情、言葉にもグッときたな。まさに男たちの挽歌。豊田道倫の音楽もはまりすぎ。若さとバカさがからまわるロマン。ホロ苦さの向こうに人間の愛おしさが見えてくる。そんあ一本。