日々の泡。

popholic diary

少年エレクトリック

雨。ここんとこ金曜はいつも雨だな。事務仕事に外回りバタバタと一日を終わらせる。帰りに紀伊国屋で立ち読み。「ROCKS OFF」誌で泉谷しげるなぎら健壱の対談。泉谷しげるが「はっぴぃえんど」をライブで初めて見てそのかっこよさに驚きすぐアルバムを買いに行ったなんて話をしていて、今更ながら好感。帰って夕飯食ってから久々に映画を一本。ここんとこ時間がうまく合わずに観れてなかったからね。宮藤官九郎監督「少年メリケンサック」観る。
映画としてはアラも穴もいっぱいっちゃいっぱいなんだけど、嫌いかと問われればはっきり言って好き。まさに同世代、同い年の男の子としては、なんちゅーか、イチイチしっくりくる。ちょうど中二で「宝島」とかに載ってたスターリンなんかの伝説的な逸話とか読んで、パンクって凄ぇなー、怖ぇーなーみたいなちょっと憧れ入ったような感覚。そして、てらいのない下品さがしっくりきだして、なんだよ今の音楽は!なんてことも思っちゃう中年真っ只中の今の感じ。中二と中年の間で揺れながら、いつかそれがいっしょになっちゃう。冷静に観れなくなるんだよね、やっぱり。遠藤ミチロウに仲野茂出てるしさ、そもそも田口トモロヲの時点でニヤニヤしちゃうもんね。その感覚があるとないとで、のれるかのれないかがはっきり分かれるだろうけど。
若い女の子と中年オヤジたちという図式は「ドラッグストアガール」でもあったが、あれは監督のリズム感が酷くてどうしようもなかったけど、さすがにそこはクドカン監督。間の詰め方、伸ばし方、小ネタで刻むリズム感がバチっとはまる。後半危ういとこはあるんだけど、それでもちゃんと持ち直したし。で宮崎あおいちゃんは今回大健闘。っつーかめちゃめちゃかわいい。今まで彼女の映画数本観てるけど、結局みんな彼女の演技によっかかっちゃう。それゆえ映画の中の彼女はいつでも、眉間に皺寄せて、涙目で、ひたむきでになってしまう。でも今回の彼女はかわいかったにゃー。と語尾が緩むぐらいかわいかった。それと若き日のキム兄を演じる波岡一喜、でたらめなピエール瀧メガネロック星野源にイケメンコメディリリーフ勝地涼も良し。が、なんといっても最高なのが田辺誠一。とにかくおいしすぎる。爆笑を一人かっさらっていくもんなー。そして音楽、向井秀徳の器用さに舌を巻いた。