日々の泡。

popholic diary

I’m in the rain

9時起床。昨日はなんだか疲れて夜更かしせずに寝たのだが、やっぱり起きられない。娘、今日もキッズクラブとかで友達と出かけてしまったので、映画観にいく。滋賀会館シネマホールでパク・クァンヒョン監督「トンマッコルへようこそ」観る。予告やフライヤーからほのぼの系かと思ってたが、ファンタジーの姿を借りた真正面からの反戦映画。時は朝鮮戦争のさなか、敵対する兵士達が偶然辿り着いた村・トンマッコル。戦争を知らない純粋なトンマッコルの人々。彼らの中で、やがて兵士達は人間性を取り戻し、お互いの友情を育んでいく。しかし-ってなお話。ベタと言えばベタながら、冒頭からハード&リアルな戦争描写。そこから一転して呑気なトンマッコルの暮らしがファンタジックかつユーモラスに描かれる。「楽しむこと」と「生きること」がイコールなトンマッコルの人々、これは確かにファンタジーである。誰もが夢見るが決して辿り着けない場所。兵士達はその場所でいがみ合うこと、殺しあうことの愚かさを知る。そしてその場所が踏みにじられそうになった時、兵士達は命をかけて立ち上がる。笑って泣ける感動作なんていうキャッチコピーは安過ぎる。争い殺しあうことの愚かさ、生み出される怒りや悲しみの大きさ。徴兵制があり、常に戦争がリアルな韓国で生み出された寓話の深みを知る。ま、パッキンゆるゆるなので後半まさに「涙のカツアゲ」を食らってしまった。それにしても韓国映画はいい役者さんが揃ってるなぁ。深い罪の意識にさいなまれる脱走兵を演じたシン・ハギュンをはじめ、天使のような少女を好演する「オールドボーイ」のカン・ヘジョもいい。久石譲の音楽がそうさせる部分もあるが、ふとジブリ作品を思い起こさせる。映画全体の美術や繰り返される「落下するイメージ」の映像表現とかに宮崎アニメの影響を感じた。
午後からはテレビ観たり本読んだりとグダグダ。夕飯は鍋にする。締めの雑炊が美味い。