日々の泡。

popholic diary

Soft focus

昨日は疲れて日記書かずに寝てしまった。でまずは昨日の話から
9時起床。妻と娘は子供会のリクリエーションに、で10時には一人、滋賀会館シネマホールの座席に座ってる。
犬童一心監督「メゾン・ド・ヒミコ」観る。犬童監督作品は、もうそのリズム感といい映像の捉え方といい、フィルムに映された空気感といい、生理的に好きとしか言えない。肌が合うというか、しっくりくるのだ。今作はゲイの為の老人ホームを舞台にした、なんというかなラブストーリーだな、やっぱり。人は誰でも悲しみを抱えている。胸に空いた穴を埋めたいと思ってる。目の前の壁を乗り越えたいと思ってる。傷つけあいたい訳じゃないのに、知らぬ間に傷つけあってしまう。いつでも空回ったり、こんがらがったりしながら生きてる。でも、だからこそ、人間を愛しく思う。渡辺あやによる脚本が素晴らしい。メロウでスィートな犬童監督(もちろんそこに陥り過ぎないクールさも持った監督だけど)は優しくなりすぎるきらいもあるのだが、そこに渡辺あやの言葉が加わることで、客観性が生まれ、より登場人物たちに深みが増す。ビターな本質を突きつつ、それを越える言葉を生み出す才能には舌を巻く。はっきりいって今、一番の書き手だと思うな。「女性にはかなわないなー」っていつも思うんだけど、この人の脚本もまさにその感じ。かなわないなー。で役者陣はゲイの切なさを優しく演じた青山吉良が素晴らしい。柴咲コウは苦手な女優なんだけど、終始ブサイクでうまくはまっていた。途中のダンスシーンの彼女にはちょっと魅力を感じたが。オダギリジョーは、男の僕から見ても柴咲コウより魅力的。上手いとは思わないけど、ちゃんと演じれる役者さんだ。でやはりとんでもない存在感を見せ付けたのが田中泯。この役は彼にしかできないと思わせるオーラが出てた。
でこの映画、父と娘の物語でもあるのだけれど、それを象徴する田中泯のたった一言の台詞があって、そこで思わずボロボロ泣いてしまう。どんな状況でもね、娘に対する想いって一つに集約されるんだよな。
で帰ると、妻と娘もちょうど帰ってきたので、昼食。煮込みうどん作る。当たり前のように台所に立ってるってのもどうなんだろう。
夕方、知人の結婚パーティーへ。若い新郎・新婦。お似合いのカップル。友人達に凄く愛され祝福されてて、とてもいいパーティー。しかし、もはや俺は父親目線で見てるな。いつか時が過ぎて、僕も花嫁の父になる日が来るのかな。空回ったり、こんがらがったりして生きてる父親だけどね。
少しビールを飲みすぎたみたいだ。家に帰って、まっさきに娘を抱きしめて頬にチュウする。「やめてくれ〜」って逃げる娘、わかってるよ、でももうちょっとの間、君の頬にチュウしてたいんだ。
そのまま布団の中で、娘とお喋りしながら寝てしまう。
でここから、今日の話。
いや、ひたすら12時間ばかり仕事。それでおしまい。