日々の泡。

popholic diary

COSMOS

昨日も結局3時まで夜更かし。休前日はついつい・・。で9時起床。娘と朝からひたすら「Dr.スランプ」読みふける。つくづく「絵」の美しさに感心。20年以上前のジャンプコミック初版本を、34歳にして娘といっしょに読み返す日が来るとは!
昼から、妻と娘は近所のお友達といっしょにアイススケートショーを観にいくことに。で一人の休日。そく徒歩2分の映画館・滋賀会館シネマホールへ。
是枝裕和監督「誰も知らない」。去年随分話題になった映画だが、やっと滋賀会館でかかったので。母親(YOU好演!)に置き去りにされた4人の子ども達の演技(といってもいいのだろうか、ほとんどドキュメンタリーな自然な姿)が素晴らしい。カンヌ男優となった柳楽優弥の面構え。やるせなく果てしない世界を生き抜こうとする、少年のしたたかさとたくましさが見事。他の3人の子役達、特に長女を演じた北浦愛も素晴らしかった。自分勝手な母親、それでも決して憎めない母親を中心に繋がる家族の絆。そして罪の意識もなく母親はあっけなく消えてしまう。残された子ども達はこの広い世界の中で、肩を寄せ合いながら懸命に生きていく。やがて家族の絆は少年にとって重荷になっていく。つのる苛立ち、焦り、怒り・・。柔らかな光とともにカメラは近づきすぎることなく彼らの表情の変化を写し取っていく。穏やかなゴンチチの音楽が時に切なく、時に優しく響く。悲しい結末がわかっていても、少年は決して家族の絆を手放さない。心にひっかかる映画。是枝監督の視線の優しさが胸を打つ。それと子ども達と行動をともにする女子中学生を演じた「韓英恵」の名前は覚えといたほうがいい。多分、凄い女優になる。
で映画終了後、ロビーでホットココアを一杯。改めてチケット購入し、本日2本目の映画鑑賞に突入。
黒木和雄監督「父と暮らせば」。原爆投下から3年後の広島が舞台。生き残ったことを後ろめたく思い、幸せになることを拒否する美津江。そんな美津江が一人の青年と出会い恋心を抱く。しかし彼女は幸せになることに躊躇してしまう。そこに幽霊となって現れた父親は彼女の固く閉ざした心を優しく開こうとする・・。ほぼ、美津江役の宮沢りえと父親役の原田芳雄の二人芝居で物語は進行する。愛する人たちを一瞬にして奪った原爆。その瞬間の記憶、悲しみの記憶の前で、生き残ってしまったことを悔やむ娘。何の罪も無い人々、優しくて人思いの、市井の名もなき人々が「原爆」によって「生きる」ことを奪われてしまう。そんな戦争の悲しみ。決して、声高に戦争を糾弾する話ではない。ただ娘を想う父、父を想う娘、この優しい繋がりが二人の会話によって表現されていく。弱いんだよねぇ・・こういうの。宮沢りえ原田芳雄の名演技もあって、大泣き。泣けた・・。たまらなくね。これは後世に残したい映画。
それにしても宮沢りえ、本当に素晴らしい!!「とんねるずのみなさんのおかげです」以来の第二次りえブームがキタネ、僕の中で。
でさすがに2本見て映画館でると外は暗い。家帰って一人夕飯の支度。だいこんと牛肉の煮物、冷凍庫に中途半端に残った冷凍物をかき集めてのミックスフライが今日の夕食。「タモリ倶楽部」とか「考えるヒト」ビデオで見ながら。