日々の泡。

popholic diary

悲しくてやりきれない

休日。泥のように眠る。妻は8時前にバイトに出かけたようだが、全く気づかず。一旦9時に目を覚まし、同じく寝ていた娘に「そろそろ起きよっか」と話し掛けたものの、結局二人して二度寝。最終的に10時起床。
昼からも妻はバイト、娘は近所の友達んちに遊びに行ったので、数ヶ月ぶりに散髪。「とにかく短くしてくれ」とだけオーダー。ま、出来上がりはいつもといっしょなんだけど。
関根勤・ルー大柴 100歳の挑戦で駅前の本屋をちらっと覗く。山中伊知郎関根勤ルー大柴100歳の挑戦」という本を見つけたのでとりあえず購入。97年に出版された山中氏の著書「関根勤は[天才]なのだ」はお笑いファン必読の名著ですよ。
で滋賀会館シネマホールで映画「モンスター」観る。全米初の女性連続殺人犯で02年に死刑となったアイリーン・ウォーノスの物語。不幸な環境で育ち、13歳から娼婦として生きるしかなかったアイリーンが、セルビーという一人の女性と出会い、真実の愛を知る。だが、そこからアイリーンの人生は狂っていく。天使であり悪魔であるセルビーの無垢な残酷さは、いつのまにかアイリーンを追い詰めていく。最初の殺人こそは正当防衛的であったが、最後には何の罪も無い人を、まるで自分の人生を呪うかのように殺していく。唯一、心の底から愛したセルビーとの残酷すぎる別れ。まるでやりきれない悲しみに満ちた物語。はっきり言って重いです。映画を観てすっきり!とは程遠い、悲しくてやりきれない、救いのない映画。そしてこれは真実の物語であるということが、また重い。しかし、それゆえに魂は揺さぶられる。ハリウッドの美女中の美女、シャーリーズ・セロンが13キロも体重を増やし熱演。アカデミー賞はじめ各賞総なめにしたのもうなづける迫真の演技が見事。僕としてはセルビーを演じたクリスティーナ・リッチに大きな拍手を送りたい。アイリーンを魅了していくレズビアン・セルビーは闇に放り出されたような人生を歩んできたアイリーンにとって、時に天使になり、時に悪魔になる。その無垢な残酷さを見事に演じて見せたクリスティーナ・リッチが本当に素晴らしかった。その大きな黒い瞳が持つ力、人を狂わせて行くその瞳の演技にぶっとんだ。そして今作がデビューとなる女性監督、パティ・ジェンキンスの名は覚えといたほうがいい。無駄の無い演出、骨太な語り口、映画として非常に優れています。でも、観るのなら体調は整えて。間違いなく観て損はしないですが、重い映画が苦手な人にはあえて勧めません、というところですかね。
夜、鍋の夕食。缶チューハイを1本飲んだだけですっかり酔う。なんという安上がりな男。