日々の泡。

popholic diary

朝の光

あぁやっぱり今日も暑い。仕事終えると外は大雨。バスに乗ったらすっかり止んだ。なんだかな。がバスに乗ったおかげで映画に間に合った。
滋賀会館シネマホールでサム・ガルバルスキ監督、マリアンヌ・フェイスフル主演「やわらかい手」観る。
ロンドン郊外の小さな町。マギーは夫を亡くし、息子夫婦の近くに暮らしている。そしてかわいい孫オリーは入院中。病状は悪化する一方で、その治療のためには莫大な費用がかかる。既に家すらも売り払ったマギーにはなすすべがない。絶望の中、紛れ込んだ歓楽街で「接客係募集」の張り紙を見つけそのまま店に飛び込む。「接客係」とは壁にあいた穴越しに手で男をイカせる風俗業だった-というお話。一人の弱い女性が、愛する孫のため身を挺した行動に出る。そこに生まれる強さ。絶望の淵にとどまって、そこから踏み出す力強い一歩。その深い優しさはやがて彼女の、そして周りの人々の人生すら変えていく。じんわりといい映画。とにかく酸いも甘いも噛みしめたマリアンヌ・フェイスフルが素晴らしい。彼女の顔に刻まれた皺の一つ一つが物語に重みを与えている。