日々の泡。

popholic diary

the rocky mountains

朝から娘と娘の友達を連れて浜大津アーカスまで。10周年イベントの吉本お笑いショー観に行く。勝山・梶とジャリズムが出演。ムーディ勝山世界のナベアツはともに滋賀県出身だからの人選でしょう。ま、さすがに人気者、子供連れでいっぱい。内容はがっつり「営業」スタイルの漫才。テレビの人気者をこまめに地方の営業に行かせる吉本の貪欲さには恐れ入る。10年前、東京進出大失敗をしたジャリズム。解散の後、放送作家として超売れっ子になった渡辺鐘氏。普通ならそこで「めでたしめでたし」でいいところを再結成。そしてここにきてまさかの大ブレイク。おもしろいもんだなぁ。
で午後から京都へ。JRから地下鉄に乗り換え北大路まで。通っていた高校があったとこ。懐かしくて付近をしばし散策。当時は終点駅だった北大路駅。僕が通ってた頃はもう20年以上前のこと。当たり前だが随分変わった。単なるバスターミナルだった駅上は大きなショッピングコート。学校帰りに通った裏路地のレンタルレコード屋そりゃないわな。通りを歩く。変わらない店もあるがすっかり跡形のない店も。思い出の半分はコインパーキングと携帯ショップになってる-というところか。でぶらぶら散策しながら目指す場所は千本北大路を上がったとこのライブハウスSOLE CAFE。そう、今日もライブだ!ライブだ!
sakanaSOLE CAFE。SOLE CAFEは初めて行く会場。えらく交通の便は悪いのだが、いいアーティストのライブが多くて注目してたとこ。近くに大学があるとはいえ賑やかとは言えない場所。っつーか住宅地。建売住宅を改装しただけというような小さなCAFE。でもこの何気ない感じが京都らしい。ほんと示し合わせてるわけでもないのだが、会場前には既にけいすけさんの姿。立ち話してると向こうからめんちかつさん(id:nota10)。で店内はぎっしり椅子詰めて40席ほど。sakanaは若いお客さんが意外に多い。若くてきれいな女性が多いねぇとおっさん丸出しの会話。
そしてsakanaのステージが始まる。どうしてこんなに気持ちがいいんだろう。sakanaの音楽には不純物が一切入っていない。そこには音楽があるだけ。エゴイスティックなメッセージも、媚びるような抒情も、芝居がかった自己演出も、何もない。音楽が音楽としてあるのみだ。何も押しつけてこないが、ただ雰囲気だけの空虚な音楽とは違う。耳を撫でるだけのBGMじゃない。しっかりと胸の奥に伝わってくる。人生のサウンドトラックになり得る音楽。それは音楽の力が本物だということだ。pocopenさんと西脇さんのギター。素晴らしいパートナーシップ。それぞれ別の方向を向いて一人で立っているように見えて、深い信頼で結ばれている。何気なく、さりげなく、ごく当たり前のことのように、二つの音がお互いの音をフォローしあう。スリリングな音はよりスリリングに、優しい音はより優しく。たった二本のギターだけど、これ以上の音は要らないというぐらい。そして改めてpocopenさんの歌の素晴らしさを実感。最高のシンガーだと言ってしまおう。カラオケの得点を競い合うような「歌」はもういらない。pocopenさんの歌は音楽そのものだ。身体に共鳴し、口から発せられる音楽のうねり。グルーヴの意味を知る。もう一回言う。pocopenさん、最高のシンガー。