日々の泡。

popholic diary

あともう一回だけ

で金曜。仕事終了ダッシュで京都。ライブだ!ライブだ!あがた森魚夜想
夜想は初めてのライブハウス。二条城前駅からほど近いなかなかいい立地。雰囲気のある店内は狭からず広からずちょうどいいサイズ。後ろの席で軽く飲んで食べて開演を待つ。
今日のライブはあがたさんが日記のように撮っているという月刊映画「きゅぽらぱあぷるへいず 08/01」の上映会とライヴの二本立て。さてどうなることか。大槻ケンヂがあがたさん監督作「オートバイ少女」を最強の激眠映画と評してたのを読んだとこだったので若干心配してたんだが、これが意外におもしろかった。まさに日記のように撮られた映像。あがたさんの日常が、あがたさんの目、そして脳を通じてアウトプットされている。荒くてぶれた映像、時折挿入される観念的な言葉、抒情と無頼が同居したあがたさんの姿、ひたすら軽いフットワーク…いや、これはもう全身・あがた森魚。「あがた森魚の穴」ではないか。表現するということはひどく恥かしいことだ。多くの人は結局表現から逃げてしまう。しかしあがたさんには照れないで表現する強さがある。やっぱりそこから全て始まるんだと思う。35年、照れずに表現し続けてきた人なんだ。画面はブレても、あがたさんはブレてないっすよ。
そして映画上映後はライブ。これがもうねぇ!言葉にはできません。感動のメーターが振り切った。ノーPAで客席の真ん中で歌うあがたさん。観客わずか10人の濃厚な時間。「あがた森魚、大いに語る」とサブタイトルをつけたくなるほどトークが多かったが、慶一さん話や「夢見るように眠りたい」話など個人的にはツボ。ピアノ弾き語りも素晴らしかった。あがたさんの弾くピアノは古いレコードのような音がした。わずか数センチの距離であがたさんのギターが、声が聞こえている。「あがた森魚の穴」。夢か現実かもわからない空間。人生はとかくままならないが、今ここでこの瞬間に立ち会えた。なんだか「間違ってなかった」って思えた。あぁでもなんだか言葉にするのが勿体ない。この気持のザワザワをそのまんまにしときたいんだ。