日々の泡。

popholic diary

二輪草

思った通り、火曜日だな、今日は。しかし今日は暑かったな。いや、ずっと部屋の中で仕事してんだが。
で今日も残業ソコソコでソソクサと会社出る。会社の傍のコンビニでパンを一つ。滋賀会館シネマホールへちょいと寄る。チケットを買って、ロビーでパンをコーラで流し込み軽く腹ごしらえ。置いてあるチラシを観ながらのこの時間がやたら落ち着く。
で奥田瑛ニ監督「長い散歩」観る。緒形拳演じる元校長・安田。引越し先のアパートの隣室には母と二人暮らす五歳の少女・幸。母親に虐待をされている幸、安田は彼女を救うために彼女と旅に出る。少女の心の傷を癒す旅は家族を省みず生きてきた安田の贖罪の旅でもあるのだ。そして二人の「長い散歩」はやがて…。という話。面白い話じゃない。スマートな映画じゃない。もはや消えてしまった希望の光を懸命に灯そうとする二人。正直観ながら、ちと重いなぁとも感じたが、この重さこそが映画を映画たらしめる。腹ン中にさりげなくでもずっしりと重い何かを入れられたよう。好みの映画じゃない。でもとてもいい映画だ。人生には時に「長い散歩」が必要だ。あの二人のことを忘れることは出来ないだろう。