日々の泡。

popholic diary

憧れのヒコーキ時代

昨日は山川直人「コーヒーもう一杯」の2巻を読む。「あーもう好きだなぁ、この世界」と思う。ちょっとノスタルジックでちょっとセンチメンタルで。つくづく「基準は切なさ」を実感。抱きしめたくなるような漫画。
DO DO DO Plus今日聴いていたのはShi-Shonen「Do Do Do」。年に何回か無性に聴きたくなる。細野さんのノンスタンダードレーベルからこのミニアルバムが発売されたのは85年12月16日。僕は85年12月15日の夕方、駅前のレコードショップ「サウンドライフ・タキ」で購入した。14歳だった。この年の4月に出た彼らのアルバム「シンギング・サーキット」をいたく気に入った僕は、発売を知ってすぐ予約しにいった。タワーレコードHMVもなかった頃だ。ましてやAmazonなんてとんでもない。町の小さなレコード屋にはこうして早くから予約しとかないと入荷すらされない。僕は毎月メモ片手に田舎の小さなレコード屋で買うには少々マニアックなレコードばかり予約してたから、すっかり顔馴染みになって数年後には逆に「コレとコレ、頼んどいたから」と店長に言われるようになっていた。当時僕はラジカセしか持ってなくて、レコードを買うとまず兄貴の部屋のステレオでカセットテープに録音。それから部屋のラジカセで聴き倒すというパターンだった。「Do Do Do」もそうだった。レコード袋を抱えて、兄貴の部屋へ。ステレオのスイッチを入れて、レコードを取り出す。レコードクリーナーをシュッと一吹きしておもむろにターンテーブルに乗せる。カセットデッキにレコードといっしょに買ってきたカセットテープ「HF-PRO」を入れて少し進ませる。Recボタンを押してまずはレベルを調整。うまい具合にレベルがあったらプレーヤーのボタンを押す。ゆっくりとターンテーブルが回って、アームが動き、レコードの溝に針が落ちる。ポツっという音を聴いてからカセットデッキのRecボタンとPlayボタンを同時に押す。新しい音楽との出会いの瞬間。1曲目の「瞳はサンセットグロウ」のイントロが鳴り出す。僕はその時、音楽の魔法にかかった。忘れられるわけない、あの瞬間を。ちょっとノスタルジックで、ちょっとセンチメンタルな、僕の大好きなポップソング。今でもこの曲を聴くと、僕は14歳になる。
で相変わらず仕事はバタバタだが、今日はどうしても行かなきゃならないところがある。そうタワーレコードに行かなきゃ。06年7月26日はカーネーションのニューアルバム「WILD FANTASY」の発売日。だからあの頃みたいに発売日の前日にレコード屋に駆け込む。
今日の日記はここまで。今から「あの瞬間」を味わうんだ。