日々の泡。

popholic diary

2025年1月11日~17日の話。

2025/1/11

BS朝ドラ「カーネーション」観るために7時15分起床。今週はひたすらほっしゃんが良かった。役者・星田英利が確立した作品。そして綾野剛尾野真千子による朝ドラ史上最もロマンティックなシーン。名作ですな。

昼はレトルトのカレー。めちゃくちゃ久々に食べたが最近のは湯せんじゃなくてレンジでできるのだな。中袋も改良されていてきれいにカレーが出てくる。

午後は妻と観劇。歩いてびわ湖ホールまで。二兎社公演、永井愛作・演出「こんばんは、父さん」を観る。借金で10年前に失踪した父。エリートだったが投資に失敗し落ちぶれた息子。そして借金取りの男。かって父息子が暮らし、今はもう廃墟となった町工場で三人の男が鉢合わせし…。社会から切り捨てられた男たちの会話劇。2012年作の再演ながらむしろ今の物語。格差が広がり貧困から抜け出すことが難しい時代を映す。父と息子と借金取りによる悲哀とユーモアが交差する会話。その中で離れていた父と息子の心、そして借金取りの心までもが通じ合う。失われたものと失われなかったもの。父を演じるのは風間杜夫。僕らの世代からすると風間杜夫は演劇界の大スター。前から二列目という良席で風間杜夫の演技が観られるとは。感激の観劇だった。

それにしても歩いて演劇観にいけるのは楽でいいね。観終わって妻と少し歩いて買い物など。

夜はアマプラで映画を一本チェ・ジェフン監督「THE KILLER 暗殺者」を観る。引退した暗殺者ウィガン。友人と旅行に行く妻から友人の娘ユンジを旅行の間面倒見るように頼まれるが、ある事件に巻き込まれ…ってな話はもはやどうでもよくてただただチャン・ヒョクのスタントマン無しのスタイリッシュなアクションをひたすら見せる映画。ほぼ8割殴り合いの殺し合い。エンドロールではメイキング&NGシーン!っつーかこれやりたいだけやろ。というある意味潔い一作。

2025/1/12

トーストとオムレツの朝食。遅ればせながら録画していた野木亜紀子脚本の正月ドラマ「スロウトレイン」観る。松たか子松坂桃李多部未華子演じる姉弟の物語。どこか懐かしさを感じさせつつ、現代にさりげなくアップデートされたホームドラマ。3人におこる大きな事件ではなく寂しさを巡る小さな物語。寂しさと豊かさを考える実家ドラマでしみじみと感じ入った。それから妻と買い物。ユニクロで靴下。もはや近所に靴下を買える店がない。その後スーパーを二軒回るがどこも野菜が高い。肉の方が安いぐらいだ。

昼はチキンラーメン。インスタントラーメンも今や高級食だ。

夕方から大阪へ。大阪駅からのんびり歩いて雲州堂へ。案外歩いても近いもんだな。で今晩は久しぶりにライブ。「かととば  ふちふな 〜大阪四人六脚〜」と題して加藤千晶+鳥羽修、ふちがみとふなとの2マンライブ。最近は夜に出歩くのがしんどくて大阪までライブに行くのはよっぽどでないとないのだが、これはそのよっぽどなライブ。この2組のライブを観るのは2007年3月23日、京都の拾得ライブ以来。

↓その時のライブレポート

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会場には最近はライブ通いしてないのでご無沙汰になっている見知った顔も多い。旧知のおおいしけいすけ君選曲のBGMを聴きながら温かいゆず茶を飲んでほっこりしている中、ライブはスタート。まずは加藤千晶+鳥羽修。新しい曲から懐かしい曲まで、加藤さんのコロコロと転がるような歌声とピアノ、そして歌を的確にサポートしながらご機嫌に盛り上げる鳥羽さんのギター。加藤千晶さんの音楽を初めて聞いたのは1997年メトロトロンレコードからリリースされた1stアルバム「ドロップ横丁」。そのアルバムの中でも一番のお気に入り「あじさいの人」が聴けて嬉しい。それにしても楽しいステージ。表情豊かで明るい歌声、ピアノとギターの楽しい掛け合い、音楽が弾けて客席に降り注ぐ。幸せな音楽の時間だ。休憩を挟んでふちがみとふなとの登場。ベースと歌、これ以上にないシンプルな編成だがその音楽はとてつもなく豊かで大きい。ポップスの枠からもはみ出しながら自由に快活にそして時々胸をギュッと締め付ける。音楽に客席が呑み込まれる。そして最後は2×2のセッション。カミナリ繋がりのそれぞれの曲をマッシュアップ!などアイデアと楽しいが詰まった至福の時間。東京と京都、離れた場所で活動する二組だけどまるで親戚のような二組。どちらも商店街がよく似合う下町の音楽だ。曲を聴いていると風景が浮かんでくる。商店街、食堂、お好み焼き屋やバス停、庭先にやってきた野良猫。揚げたての肉屋のコロッケみたいに、ホクホクと誰もが笑顔になる。世界はどんどんと進み目まぐるしく変わっていくが、変わらないものがある。心が帰ってくる場所というのかな。上手くは言えないけれどそこに流れている音楽はたぶん今日ここで聴いた音楽のようだと思う。

ホクホクとした気分で帰宅。風呂に入ってNHK+で大河ドラマ「べらぼう」観る。安田顕の平賀源内がすこぶる良い。軽妙でうさんくさくてでも天才で深く物事を見る目がある。あと小芝風花も素晴らしかったな。ちょっと働き過ぎな気もするが良い俳優さんなんだね。昔、朝ドラ「あさが来た」の頃、共演した友近が彼女のことを絶賛してて「いつか『吉原炎上』みたいな作品に出て欲しい!絶対似合う」と言っていたのを思い出す。その時はピンとこなかったんだけど、品と色気があってなるほどと思う。

2025/1/13

トーストと目玉焼きの朝食。平日はトーストにジャムかマーガリンだけなんだけど、休日はちょっと豪華にしたい。ホットサンド作ったり、フレンチトーストにしてみたり、だけどどうもバリエーションが少ない。食パンと卵メインで出来るなんか新しいレシピないかな。

TVerで昨晩のドラマ、バカリズム脚本「ホットスポット」観る。面白いなぁ。これはこの先も楽しみだ。

妻は娘とお笑いライブへ。マユリカ滝音のライブだって。昼は一人冷凍チャーハン。自分で作るよりはるかに美味いもんなぁ。

で散歩がてらユナイテッドシネマまで。デヴィット・エアー監督、ジェイソン・ステイサム主演「ビーキーパー」観る。アメリカの片田舎で暮らす養蜂家のアダム・クレイ。お世話になっている老婦人がある日、悪質なフィッシング詐欺に引っ掛かり自殺してしまう。自分に唯一優しくしてくれた老婦人を死に追いやった奴ら、ゆるせねぇと立ち上がったアダム・クレイ。彼は「ビーキーパー」と呼ばれる秘密組織の元工作員だったのだ。さくさくさくっと前振りして、最初の復讐がいきなりビル爆破!そこからはもう殺して殺して殺しまくるという、これ、めちゃくちゃおもしろいヤツ!極悪人どもをガンガンやっつけていく気分爽快な殺人ムービー。映画ぐらい勧善懲悪であって欲しいもんね。日本でもこういう映画作ってほしい。税金ちょろまかす政治家とか、デマやヘイトをまき散らす地方議員とかスラップ裁判を仕掛ける決して謝らない弁護士とか俺の子供産めやぁと凄むマッチョな芸人とか示談が成立したことにより今後の芸能活動についても支障なく続けられることになったタレントとか女子アナをタレントに上納するテレビ局の幹部とかをガンガンにやっつける映画観たいなー。

2025/1/14

3連休も終わってシリアスな仕事モード。また胃が痛い日々が始まる。

2025/1/15

昼休みの読書は細田昌志著「格闘技が紅白に勝った日 2003年大晦日興行戦争の記録」。格闘技は詳しくないのだがそれでもこれは面白過ぎる!また読み終わったら感想書きます。

2025/1/16

夜は「イカゲーム2」。ここ数日夕ご飯食べながら1話ずつ見ていたのだが今夜は最終話まで。1はゲームのハラハラがドラマの面白さを加速させていたが、2は諸々のひねりを入れて分断と階級闘争の物語に。練り込んで作ってんなー。だがこれから!というところで終わり。来るべき3につなげるブリッジなのね。イ・ビョンホンが実質主役のシーズンで随分と物語をかき乱し面白くしてくれたがまだまだイム・シワン、カン・ハヌル、イ・ジヌクと主演級の俳優陣が控えてる。なんだかんだで待ち遠しいやね。

2025/1/17
今日は朝からハードにお仕事。仕事帰りに映画を一本。ユナイテッドシネマでホ・ジノ監督「満ち足りた家族」を観る。利益を最優先に殺人犯の弁護さえ厭わない弁護士の兄ジェワン。二人目の若い妻と高級マンションにで誰もがうらやむ暮らしをしている。小児科医の弟ジェギュは常に良心的で老いた母を引き取り年上の妻とともに慎ましやかに暮らしている。ジェワンの高校生の娘とジェギュの中学生の息子がある事件を起こし…。兄と弟、対立する信念が揺らぎ崩れ落ちていく。親の心と子供の心の埋まらない溝をシビアに炙り出し、倫理とは何か、正義とは何かをこれでもかと突き詰めていく。そして訪れる衝撃のラスト。切れ味凄っ!後味悪っ!口の中に苦味しか残らない最上級の後味の悪さ。くーっだがこれぞ映画だなー。ソル・ギョングチャン・ドンゴンの息を飲むほどの極上の演技。静かに凄まじい映画。グッときたね。