日々の泡。

popholic diary

2023年2月11日~17日の話。

2023/2/11

毎週土曜日は映画。何を観ようか悩みつつ結局デイミアン・チャゼル監督「バビロン」観る。サイレントからトーキーへ。激動のハリウッド黄金期を舞台に、野心的な新人女優、映画製作者を目指す青年、そして映画界の大スターの3人を主軸に描く。狂騒のパーティーシーンから始まり昇りつめやがて落ちていく栄枯盛衰、夢破れてサンガリア…ってな物語。サイレント映画の大スターを演じたブラッド・ピットが素晴らしかった。自分の終わりを悟った瞬間。悲しさ、悔しさ、惨めさ、なす術の無さ、落ちていく恐怖、そして諦念…憧れられていた自分が笑われる存在に、そんな大スターあるあるの切なさを見事に体現していた。

radikoで「爆笑問題カーボーイ松村邦洋さんゲスト回。松村さんゲスト回に外れ無し!この前の東野さんの「ホンモノラジオ」も最高だったが、今回も大爆笑回。森光子ものまねは何回聞いても笑ってしまう。「あら?そうなの~」テレビでは絶対できない晩年の森光子。なんなんだあの面白さは!

帰宅しバカラック聴きながら日記など書く。週一回更新と自分で決めたルールに追われる。っつーか毎日ちゃんと書いとけよ。

2023/2/12

妻と一緒に大阪へ。グランキューブで「M-1ツアー」観る。2時間たっぷり漫才。M-1では10位だったダイヤモンドが大うけしていて、「このネタやってたら良かったのに…」というささやきがあちこちから聞こえてたのが印象的。あとヨネダ2000は天才的に面白かったなー。女性コンビ初のM-1覇者になる日も遠くないのでは。大トリはウエストランド。舞台ならではのラフさもあり余裕の大爆笑。しかし2700席満席で昼夜2公演。演劇や音楽系と違って舞台装置なども簡素で済むし、裏方目線、興行目線で見ても、実に優秀なコンテンツだ。

2023/2/13

昨晩からTL上に上がってきていたので気にはなっていたのだが、今日になって公式での発表。アートディレクター、信藤三雄さんの訃報。訃報が続いてまいってしまうな。信藤三雄という名前を初めて意識したのは高校生の時。ピチカート・ファイヴの2ndアルバム「ベリッシマ」だ。とにかく素晴らしいジャケットデザインで痺れたなぁ。完全にアートディレクター「信藤三雄」の名前はインプットされた。それから何と言っても91年のピチカートとの仕事。野宮真貴さんが加入しての5ヶ月連続リリース。野宮さんという素晴らしいキャンパスを手に入れて信藤さんと小西さんのセンスが大爆発した感じで音楽はもちろんそのアートワークを毎月楽しみにして、毎月驚き興奮し熱狂した。加えてフリッパーズギターオリジナルラブなどでの仕事も一々興奮した。まだ感性が若かった10代~20代、学生の頃にそんな作品たちに出会えたことは自分の財産だ。二度と味わえないぐらいのワクワクを体験した。今もちょっとCD棚を眺めただけで何枚も何枚も信藤さんの手掛けた作品が出てくる。それらを目にするたびに胸にはそのワクワクが懐かしく蘇る。あぁそれにしてもやっぱり悲しいな。

2023/2/14

夜、イベント仕事などあり雪が降る中ちょっと遅めの帰宅。ご飯食べて風呂入ってあとは寝るだけ。最近は11時には寝たいのでこうなると1日何も書くことがない。バレンタインの想い出なんてのも何一つない。机の上に無造作に置かれてる誰からかもわからない義理チョコが空しい。食べるけど。

こうして何も感じず一日を終えていくのは年を取った証拠か。それが怖いから映画や音楽を観たり聴いたりしてる。

2023/2/15

午後から休みとって病院。先週の検査結果などを聞き、薬を処方してもらう。

アマプラで映画を一本。チョン・ゲス監督「めまい 窓越しの想い」を観る。高層ビルで働くソヨン。仕事、恋愛、母との関係…何もかもが不安定で、ストレスからくるめまいに悩まされている。本人の想いとは裏腹に足元がぐらつき彼女は追い込まれていく。そしてそんな彼女を窓の向こうから見つめる窓ふき清掃員の青年。ってな静かなラブストーリー。主演はチョン・ウヒ。「SUNNY」のシンナー娘で注目して以降、彼女の出演作はほぼ追いかけてる。韓国の女優さんで一番好き。癖強めの役だったり、今作のような薄幸系の役が多い彼女だが、21年作「雨とあなたの物語」みたいなさわやかなラブストリーも似合うんですよ。でひたすらチョン・ウヒを観る映画。ラストはさすがに飛躍しすぎかとも思ったが、彼女のファンなので愁いを帯びた彼女の横顔だけでも100点差し上げます。

2023/2/16

NHK高橋幸宏さんの追悼番組。素晴らしい映像の数々。こういうのが残っているのがNHKの良きところ。サディスティックミカバンドのゴリゴリの演奏(後藤次利、そりゃモテるわなぁ)から始まりソロ、YMO、そして嬉しかったのがTHE BEATNIKS。「ちょっとツラインダ」は自分にとっても思い出深い曲。坂本美雨さんがナレーションというのも気が利いてる。つくづく偉大な音楽家人生。ラストの「ライディーン」にちょっと涙が出た。

2023/2/17

一日みっちり地道で地味な事務仕事を。終業時間にはバッテリー切れ。こんな日は会社帰りに映画の一本でも観たいが、うまく時間が合わない。上映スケジュール決める奴、もうちょっと考えろよ!なんて思ってしまう。結局トボトボと帰宅。

今週はいつにも増してさえないなー。