日々の泡。

popholic diary

2022年5月21日~27日の話。

2022/5/21

珍しく家族全員休みで寝坊。9時起床。バタートーストとハムエッグ、ヨーグルトの朝食。TVerで見損ねていた「アンタウォッチマン」伊集院さんゲストの芸人ラジオ特集、滋賀では放送してないダイアンの「絶対取材しない店」などチェック。

京都シネマまで映画を観に。京都駅からいつものように烏丸通を北へ歩く。途中、「なか卯」でお昼ご飯。いつものごとく親子丼とミニはいからうどんのセット。何回食べても親子丼美味しいなー。ほかのメニューも食べようと思いつつ、ついつい同じメニューになっちゃう。

でまずは斉加尚代監督「教育と愛国」を観る。いかに政治が教育現場に介入してきているのかを丁寧に追うドキュメンタリー。第一次安倍政権で教育基本法が改正されて以降じわじわと政治介入が進んでいく現実にはぞっとする。「正しい日本人」を作るべく「自虐」史観を排し、研究者が調べ積み上げた事実ではなく、政治家たちが望むファンタジーとしかいいようのない歴史を教科書に忍び込ませる。政権に近い保守派の東大教授は「「正しい日本人とは?」の問いに「左翼じゃない」と言い放つ。大喜利じゃなく真剣に。この考えを基に教科書が作られ教育現場に降りてくる。まるで喜劇のようだが、この現実は悲劇でしかないじゃないか。国が犯した過去の過ちを正しく分析し、反省し、未来のために活かすことがなぜ「自虐」なのか。僕にはさっぱりわからない。過去を反省し、より良き未来を考えることがなぜ「反日」なのか。僕には本当にわからない。でもそんな考えを持つ人たちが権力を持ち、巧妙で陰険で暴力的ともいえる手段でじわじわと教育を変えていく。その考えがわからない人間は、左翼とカテゴライズされ排除されていく。本当に酷い国になってしまった。ぶつけようのない怒り、子供たちへの申し訳なさ、暗い未来をただ諦め受け入れるしかないのかという絶望感に打ちひしがれてしまう。

コーラを飲んでクールダウンしてもう一本。続いては李相日監督「流浪の月」を観る。ある理由で家に帰れない10歳の少女更紗。ある雨の日、孤独な大学生・文と出会い、彼の家に招かれる。居場所がない二人が過ごす幸福な時間はやがて終わりをつげ、二人は誘拐犯とその被害者と呼ばれるようになる。そして15年後、二人は再び出会ってしまう。ってなお話。人は自分の理解できる範囲でしか人を観ようとしない。人々の理解からはみ出した二人は、誰からも共感されることもなく、好奇の目に晒される。男と女、その間にある心、そして身体。自分たちの理解できる範囲で、自分たちの常識の範囲で。二人はそこから零れ落ちている。どこにも「帰れない二人」なのだ。だから二人は共鳴する。愛とか恋とかいう関係からもはみ出し、零れ落ちた先で。撮影監督ホン・ギョンビョのしっとりと濡れた画が寄る辺ない二人の心情を現す。信頼と実績の松坂桃李と確かな演技の広瀬すずが素晴らしいが、更紗の恋人を演じる横浜流星が素晴らしい。自分の感情を殴ることでしか表せない悲しきDV男を見事に演じきっていて、助演男優賞もの。見応えのある映画だった。

2022/5/22

朝からマンションの理事会。暮らし始めて27年。マンションもさすがにガタがきているが、それ以上に自分にガタがきている。そんなことを想いつつ。

妻が出かけたので昼は簡単にチャーハン。で今日も映画。ユナイテッドシネマで吉野耕平監督「ハケンアニメ!」を観る。新作アニメの監督に抜擢された新人・斎藤瞳。同クールの同時間に放送されるもう一方のアニメを監督するのは天才と呼ばれる王子千晴。果たして覇権をとるのはどちらの作品か。ってな話。いや、これは思いのほか面白い映画だった!アニメ制作の現場、プロデューサーに製作スタッフ、声優、宣伝・広報に至るまでそれぞれに欠かすことのできない仕事を見せつつ、二人の監督による二つのアニメ作品をしっかり説得力を持たせるべく作り込み、やがて二人の仕事とアニメとが重なっていく。ルックの新しさもありながら、ど真ん中のお仕事ムービーで爽快さが残る快作。吉岡里帆、やっと代表作が出たなーという感じで素晴らしい。でも一番の儲け役はクールなプロデューサーを演じた柄本佑だなぁ。あれはずるい。観た人みんな彼のファンになっちゃうんじゃないか。

で夜は娘と「Queendom2」。贔屓のWJSNが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて大満足。実力はありつつ、今一歩爆発しないままだったWJSNだがしっかりとその強さを見せてくれた。いやーやっぱりこういうの観てる時間だけは日ごろのもやもやから一時でも解き放たれるな。


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2022/5/25

テレワーク。中川家の「ザ・ラジオ・ショー」ゲストのミキとのやり取りが面白い。「東京ポッド許可局」伏線が一切回収されないあれ何だったんだ?話、面白い。

野宮真貴さんの番組にポータブルロック。いやはや2022年にポータブルロック3人がラジオで喋ってるなんて、夢みたいだなー。なんとなくの結成から湾岸スタジオでのデモテープ作り…若き音楽家達の青き時代。野宮真貴のソロデビュー時にプロデューサーを務め、「ポータブルロック」という名前を付け、実家に作った「湾岸スタジオ」で若いミュージシャンを育てる--改めて鈴木慶一さんの偉大さを想う。しかしその時まだ慶一さんは30歳ぐらいなんだから。

昼は日清のインスタント焼きそば。袋麺の焼きそばって結局フライパン二つ使わないといけないことない?一つで豚肉とキャベツを炒めて、もう一つで麺を茹でて。みんなどうしてんの?

2022/5/26

雨が降り出す前にと急いで退社したのに、会社出たとたんぽつりぽつりと振り出したかと思うと一気に土砂降り。さすがにこの雨の中25分かけて歩いて帰るのは辛いので途中のネットカフェで雨宿り。大人のサブカル誌「文春」読みつつ少し時間潰してから帰宅。来るべき新作の為に「トップガン」をアマプラで予習。昔テレビで観たような気もするが…。ザ・80’sだなー。

2022/5/27

今日は一日オンラインでの会議が続く。昔は会議で大阪や京都、時には東京へ出ていたがもうすっかりオンラインが普通になったなぁ。ま、時間的にも効率はいいんだけど。しかし今思えば、たまの会議、会社から出て電車に乗ってという時間がいい息抜きでもあった。便利になるということは息が詰まることでもあるな。

先週見損ねたのでNHKプラスでドラマ「17才の帝国」を。それにしても山田杏奈ちゃんは江口寿史先生が描く美人画から抜け出してきたようだな。

 

今週聴いた音楽は