日々の泡。

popholic diary

2022年3月19日~25日の話。

2022/3/19

朝ドラ起床。玉子とハムのホットサンド、ヨーグルトの朝食。昨日ワクチン接種したので今日は家で療養。若干普段より熱あるかなというぐらいと、注射を打った左腕の痛み。ソファーに座って一日中テレビ。HDD消化でホロコースト博物館特集の「アメリカの今を知るテレビ」、ラジオ芸人特集の「やすとものいたって真剣です」。TVerで地下芸人特集の「ダウンタウンDX」を。

鯖缶でパスタを作って昼食。味がちょっとぼやけ気味。テキトーに作っただけあってテキトーな味になってしまった。

午後もソファーに座ったまま。NETFLIXで韓国ドラマ「椿の花咲く頃」を。そしてチャン・ユジョン監督「ブラザー」鑑賞。マ・ドンソクとイ・ドンフィが仲の悪い兄弟を演じるコメディ。父の死により本家に呼び出された兄弟。いがみ合いながらも亡き父、そして母の秘密を知り…という笑って泣かせるやつ。笑わせるところは笑わせる、泣かせるところはこれでもかと泣かせる。小粒ながらも気持ちのいい映画。

アマプラに懐かしい「飛べ!孫悟空」が入っていたので思わず観てしまう。小学生の頃、この番組の絵本を持っていてよく読んでたな。何度も何度も模写したから今でも志村の悟空やいかりやの三蔵は描ける。で今見ると勢いで作っちゃってる感が凄い。多忙を極めていた頃のピンクレディ。オープニングの振付が覚えきれておらず、後半グダグダになるとことか楽しい。どんだけ忙しい中、強引に撮影してたんだろう。

でTVを消して、小泉今日子のエッセイ「黄色いマンション 黒い猫」を読む。一時期、沢村貞子さんの文章を好きになって、古本屋で探してはよく読んでいたのだが、その抒情に過ぎないさっぱりとした文章がどこか似ている。若き日の自分、過ぎ去りし日々に対する距離感、客観的でありながらどこか優しい眼差し、切なさの匙加減。どれをとっても素晴らしい文章で読んでいて落ち着く。

2022/3/20

朝から妻と実家へ。3連休の真ん中。いつもより道が混んでる。車中は「蛤御門のヘン」竹内義和先生ゲスト回。開始早々ガーシーCh.について語る二人の下世話さが最高。

で実家。母も一緒に墓参りして、近くのケーキ屋でケーキを買って帰宅。昼は母の手料理。ハンバーグにポテトサラダ、いんげん胡麻和え。抜群に美味しい。食後にはコーヒーにケーキ。ありがたいことだ。料理上手でお喋り好き、とにかく世話焼きの母が、昔はちょっと煩わしくも感じていたが、実際家を出てからの方が長くなった今は感謝の念しかない。毎日、美味しいご飯を作ってくれて、いってらっしゃいと送り出し、おかえりと迎えてくれる存在がどれだけありがたいことか。

で帰宅。晩御飯は実家からもらってきた昼の残りのハンバーグを再び。で今夜もNETFLIXでドラマ「椿の花咲く頃」を。すっかりコン・ヒョジンのファンになってしまった。

2022/3/21

7時半起床。ヨーグルトとレーズンバターロール1個の軽い朝食。朝ドラ観て、朝一の回で映画を一本。マット・リーヴス監督「ザ・バットマン」観る。自分はなぜバットマンであるのか?なぜそこに導かれたのか?運命の謎解き。自分自身の「正義」がぐらぐらと揺れる中、その謎解きの果てに「バットマン」である意味を掴む。ダークで重厚、3時間近い長尺ながらもグッと惹きつける物語。暗闇から登場するバットマンはスクリーンで観てこそ。見応えたっぷりで映画を観たなーっていう充実した気持ちになる作品だった。

本屋で「映画秘宝」最終号と「週刊文春CINEMA」を購入。いろいろあった「映画秘宝」もついに最終号。毎月立ち読みして気になる号は購入という付き合いではあったが、それでも2、30冊は今でも部屋にある。雑誌が無くなるのは寂しいな。以前、町山さんが水道橋博士さんとの対談で「雑誌文化こそがサブカルだった」という話をされていたが、さよならサブカルという気持ちだ。そしてサブカルの最終地としての文春。中学生だった僕をサブカルの道に引き込んだのは「宝島」誌でのみうらじゅんさんと町山智浩さんだった。それから37年が経って「週刊文春CINEMA」には二人の対談。対談では「笠智衆が年下に…」という話題が。サブカル少年だった僕もすっかりサブカルおじさんに。老いるショックは続く。

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帰って、今日もパスタ。ベーコンとほうれん草のペペロンチーノ。今日はしっかり味がまとまった。塩気大事。

で午後はアマプラでもう一本。アーロン・ソーキン監督「愛すべき夫妻の秘密」を観る。1950年代の人気TVコメディ「アイ・ラブ・ルーシー」で主人公夫妻を演じた、実際に夫婦であるルシル・ボールとデジ・アーナズを描いたドラマ。かわいい妻とかっこいい夫を演じ続けた夫婦、だがその仮面の裏には…。まさにドーランの下に涙の喜劇人。表の顔と裏の顔、TVの中だけが幸せだった切ない夫婦の物語。夫婦ってむずかしーなー。

2022/3/22

3連休明け仕事。諸々忙しく、ぐったりして帰宅。気圧のせいか、疲労のせいか、瞼がぴくぴくと痙攣。夜はPCに向かって過ごすことが多いんだけど、それもやめて早めに就寝。

2022/3/23

昼休みにはいつも博士さんのメルマガ「メルマ旬報」読む。シンデレラエキスプレス渡辺裕薫の連載で綴られる「正司敏江・玲児」師匠の物語に引き込まれる。日本版「愛すべき夫妻の秘密」というべきか。玲児師匠死去後の敏江師匠の姿。渡辺さんだけに見せたその芸人としての凄み。敏江・玲児は僕が子供の頃にはすでに大御所で、関西の漫才番組なんかには必ず出ていた。元気の塊みたいなパワー溢れる敏江師匠はいかにも芸人さんという感じだったが、中学生の時に小林信彦著「日本の喜劇人」を読んで、敏江師匠を観る目が変わった。小林信彦はこう書いている「このころの正司敏江が、私に少なからず衝撃をあたえたのは、まぎれもない事実である。いまどき、字が読めない人間がいるなどとは、私は、信じられなかった。」「~自分の生い立ちを話し始めたが、それは凄惨の一語に尽きた」そして「~私は久しぶりに、ぞくぞくさせられる芸人に出会った。」「~芸人じゃなくて、芸獣というのかな」とまで書いている。その一代記こそ、NETFLIX案件じゃないか。

2022/3/24

外回りでランチ難民。諸々予定が狂った上に、何を食べようか迷いに迷った挙句、15時過ぎにやっと昼食。ハンバーグにするか、ラーメンにするか、それともかつ丼、いやカレー…結局、丸亀製麺ぶっかけうどんにちくわ天。そんなはずじゃなかった…。

2022/3/25

金曜。会社帰りにユナイテッドシネマへ。ギレルモ・デル・トロ監督「ナイトメア・アリー」を観る。怪しい見世物小屋の一座に紛れ込んだ男スタン。読心術を身に着けメンタリストとして成功を収めるが、謎めいた精神科医と出会い、やがて破滅へと転がり落ちていく…。のっけから妖しい雰囲気が満載、映画の世界に引き込まれた。人の心の隙間につけ入り、惑わせていく。あくまでインチキな芸であると自覚しながらやってるうちはいいが、やがて金を持ち、力を持ち、それがインチキな芸であることを自分自身が忘れてしまう。ま、今もテレビやなんかでこの類の人は多いけど。でその果てに辿り着く地獄巡り、因果応報なラストの鮮やかさ。これぞ、映画だ!

しかし金曜の夜は映画に限る。ひと時スクリーンの中の世界に浸れば、仕事を忘れリセットされる。

 

今週聴いた音楽は

  • 「Ducky」みらん
  • 「Sentiment」Hana Hope
  • 「厚木I.C.」小泉今日子
  • 「The Reve Festival 2022」Red Velvet
  • 「fruitful days」原田知世
  • 「NIA」中村佳穂