日々の泡。

popholic diary

2021年11月20日~26日の話。

2021/11/20

6時過ぎに家を出て、休日イベント仕事。朝7時から夕方5時までずっと屋外。いい天気だがさすがに少し寒い。仕事無事終えなんやかんやで7時過ぎ帰宅。すっかり疲れて今日は終了。

2021/11/21

8時起床。久々に妻と買い物。昼は皿うどんを作って。あんかけが優しいね。リビングで録画を消化して、夕方から大阪へ。umeda TRADにてカーネーションのレコ発ライブ観る。umeda TRAD(旧バナナホール)は15歳の時に初めて行ったライブハウスでもある。新作「TURNTABLE OVERTURE」から全曲と裏ベスト的選曲。サポートメンバーは張替智広、松江潤伊藤隆博。とにかく楽曲、演奏力ともに圧倒的に強い。音の強度、重みが桁違い。ただ激しいだけでも、ただ穏やかなわけでもない、円熟味と熱量が共存するライブ。カーネーションの現在地を堪能する。

2021/11/22

雨。今日は仕事で大阪へ。今日もランチ難民。いろいろ考えたにもかかわらず、気が付いたら西梅田の地下街の吉野家にいた。メニューを思案したあげく気が付いたら牛丼の並みを食べていた。なんでいつもこうなるのか。

明日は祝日ということもあり、大阪に出てるついでに細野晴臣デビュー50周年記念展「細野観光」を観る。細野さんの音楽との出会いはいつだろう。小学生の頃、YMOより作曲家として好きになったのが最初。「ハイスクールララバイ」や「赤道小町、ドキッ」、松田聖子の一連の楽曲とか。この人が作る曲、なんか生理的に好き!そんな感じだった。YMOは「浮気なぼくら」からだから、ま、邪道ですな。中学生になって細野さん率いる「ノンスタンダードレーベル」のアーティストたちを大好きになった。1985年の「ALL TOGETHER NOW」で「はっぴぃえんど」を知る。ノンスタンダードの若きアーティストたち、Shi-Shonenやピチカート、ワールドスタンダードのメンバーがコーラスを務めてた。高校になって「はっぴぃえんど」や「ティン・パン・アレィ」などなどに辿り着く。大学生になって出会った友人U君は細野さんの大ファンで、いろいろCDを貸してもらったりしたな。中沢新一だとか横尾さんとか彼には随分いろんなことを教えてもらった。僕の人生における大切なキーパーソン。ま、それはまた別の話として、なんだかんだでずっと細野さんの活動は視界の中に在る。

初めて細野さんのライブを観たのは2006年1月28日。その日の日記は

popholic.hatenablog.com

で細野観光。細野さんの活動を年代順に追いながら、楽器やブックコレクションなどがずらっと並ぶがやはり目を引くのがアイデアノート。ノートに書きこまれた言葉やイラストなどなど。細野さんの頭の中をほんの少し垣間見ることができて楽しい。

f:id:popholic:20211122164239j:plain

2021/11/23

休日。朝から京都シネマへ。イ・ジュニク監督「茲山魚譜 チャサンオボ」を観る。カトリック信者であった為に黒山島に流された学者・丁若銓。そこで出会ったのは漁師の昌大。学ぶことが好きだが低い身分故それもままならない昌大。最初は反発していたもののやがて若銓を師と仰ぐようになる。若銓もまた昌大から魚の知識を学び、身分も年も違う二人がいつしか強い絆で結ばれる。若銓は黒山島での暮らしの中で貧しいながらも懸命に生きる人々、その姿に生き方を学ぶ。島の人々に触れ庶民の為に海洋生物学書「茲山魚譜」を書き記すべく泥にまみれる。一方、知識を得て偉くなることで庶民を救おうとする昌大。地味な題材ながら今の社会に対する憂いを秘め、知識や権力のあるべき形、その使い方を考えさせる。美しいモノクロの映像が沁みた。主演は名優、ソル・ギョング。信頼と実績、韓国映画界の至宝と言いたい。ピョン・ヨハンも素晴らしい。漁師として生きる強さと、学ぶことに貪欲で聡明さを持つ昌大を見事に演じる。若銓を世話する未亡人を演じるのは「パラサイト」のイ・ジョンウン。これまた絶品。いい映画だった。

続いてもう一本。アリス・グー監督「ドーナツキング」を観る。内戦状態のカンボジアから無一文状態で一家そろってアメリカに渡ったテッド。様々な仕事の果て小さなドーナツ店をオープン。これで大成功を収め22億円の資産を築きドーナツ王となった男の人生を追うドキュメンタリー。アメリカンドリームを掴んだ男の成功譚?いやそこからのジェットコースターぶりが凄い!努力と才覚で大成功を掴んだ先に待ち受ける××。長い旅路の果て、何もかもを失うテッド。いやはや、何やってんだよテッド!と突っ込みつつも深すぎる人間の業に感嘆。面白過ぎた!

観終わって無性に食べたくなりドーナツを買って帰る。人生はドーナツのように甘くない。だから面白い。

2021/11/24

ひたすらカーネーション「TURNTABLE OVERTURE」を聴いている。常に最新作が最高作を更新してくるカーネーション。その時代、時代で最高を出すバンド。衝動と熟練が同居する音。それにしても今作は謎めいた魅力がある。純文学的な深みとでも言おうか。実際、もうすでに何度も繰り返し聴いているが、なんというかまだ辿り着かないという感じ。深い森の中に入っていくような感覚がある。カーネーションらしいメロディや音、一曲一曲の中にカーネーションの歴史が詰まっている。前作から今作までの間、2018年6月。カーネーションは結成35年を迎え、記念碑的なライブを行った。過去のメンバーや多くのゲストが登場したカーネーションの歴史を一望するような素晴らしいライブだった。今作を聴いていると、なぜかカーネーションが歩んだ歴史、その中に在る音や言葉がふいに思い出される。自分も50歳を過ぎて、何を観ても何かを思い出すようになってきた。でもそれは「懐かしい」という感覚とは違う。歴史の上に自分はいる。時間の積み重ねの上に今を生きているということを強く感じるのだ。このアルバムは今のアルバムだけど、積み重ねた歴史の上にある「今」のアルバムなんだと思える。歴史の中に在る様々な伏線を回収し、新たな伏線を張っていく。聞けば聞くほどカーネーションという深い森に引きずり込まれていくような、カーネーションが歩んできた時間の中に放り込まれるような感覚があるのだ。そして今作は今まで以上にその歌詞が素晴らしい。もはや意味からも自由になっている。音に乗った言葉、そのフレーズは暗号のように謎めいていていながら耳に刺さる。カーネーションの歴史をたどる鍵。そんなことを想いながらまたリピートを繰り返すのだ。


www.youtube.com

2021/11/25

2021/11/26

どうも、ここんとこ平日はだめだね。仕事から帰って、ご飯を食べて風呂に入ってぼんやりしているうちにもう寝る時間。本を読んだり、文章を書いたりする時間に充てたいと思うが、疲れてしまって結局何もできないでいる。

 

今週聴いた音楽は