日々の泡。

popholic diary

2021年3月21日~27日の話

日曜。いつものように朝から妻と買い物に行って、午後はアマプラで映画を一本。

ダリウス・マーダー監督「サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ」を観た。ルーベンは恋人のルーとトレーラーハウスで各地を回りながらライブ活動を行うドラマー。日々爆音の中での生活の末、ルーベンは耳が聞こえなくなってしまう。その現実を受け入れることができず自暴自棄になるルーベンだがルーの勧めでろう者の支援サークルに参加することに。絶望の中、必死に足掻きもがくルーベン。支援サークルでの生活にも慣れ、耳が聞こえない日常に平穏さを感じながらも、かっての生活を取り戻すべく手術を受けるルーベン。だが失ったものは戻らない。ラストは青春の終わりを感じさせる切なくビターなものだったが、それですべて終わりではない。失ったものではなく、得たものを知ることでまた新しく生まれ変わることができる。そんな優しい光がちゃんとある。素晴らしい作品だった。

夜はドラマ「天国と地獄」最終回。考えたら綾瀬はるかの主演ドラマって初めてちゃんと観たかも。今更ですが素敵な女優さんだなー。

仕事の話は割愛。久々に痺れるトラブルもあったが、ま、命まで取られることはない。なんてことねーですよ。と自分に言い聞かせつつ。しかしまぁサラリーマン生活ももう27年。いっこうに偉くなることもなく…。

今週聴いてたのは、我らがIU先生。今や女優、シンガーとして韓国エンタメ界のど真ん中で大活躍するスーパースター。新作AL「LILAC」リリースで久々のIU祭り。

当ブログに初めてIUちゃんが登場したのは?と検索してみたら実に10年前。2010年12月11日のこと。

popholic.hatenablog.com

IUブレイクのきっかけになった名曲「Good Day」から早10年。一時は寝ても覚めてもIUというIU病みだった時期もある。自分の中では韓国3大ボーカリストの一人。(ちなみにあとの二人は少女時代のテヨンとApinkのウンジ。この評価は10年変わってない)。

表題曲「LILAC」とこちら「Coin」のMVも公開。キム・ユンソクの叔父貴も登場で盛り上がるなー。


[MV] IU(아이유)_Coin

今週聴いたラジオではやっぱり杉作さんの「ドッキリないと5」。タイムフリーで聞いた先週金曜の「今夜決定!おしん」には笑った。2021年にここまでの熱量で「おしん」を語っている番組あるか?杉作さん御得意の「高橋悦史」モノマネフルバージョンは電車の中で聞いてて笑いこらえるのが大変だった。マスクしててよかった。杉作さんが提唱する「ファニーカルチャー」。確かにこれはサブカルではない、「ファニーカルチャー」としか言いようがない。ただただ可笑しくて人を幸せにするファニーなカルチャー。神回と呼ぶにふさわしい痺れる放送だった。

で金曜。「俺の家の話」最終回。これまた痺れる作品だった。文字通り面白いドラマであり、今という時代や社会も感じさせつつ、やっぱり面白い物語として帰結する。そのうえで、長瀬智也という素晴らしい俳優、いや人間に対する心からの贐にも感じられて心震えた。

土曜日は映画。クロエ・ジャオ監督「ノマドランド」を観た。夫を亡くし、住居も失ったファーはキャンピングカーで「ノマド」として季節労働の現場を渡り歩く。その暮らしをアメリカの大自然とともに描く。懸命に働いて60を越えて、その末に漂流者としてバイト暮らし。このシビアな現実。自分ももう言ってる間に60だ。思い描いてた老後はとてもじゃないが送れそうもない。考えると怖くなってしまうが、現代のノマドとして定住地を持たず、自然の中で暮らすという在り方は理想にも見える。いや、もちろんそんな甘いものじゃないけれど。生きる場所を探すことはつまり死に場所を探すことなのか。自分はこの人生の中で何を得て、何を失ったのだろう。そしてこの先、どこに行くんだろうと映画を観ながらずっと心がざわついていた。

でもう一本。吉田大八監督「騙し絵の牙」。出版不況の中苦境に立たされている大手出版社「薫風社」を舞台に、次期社長の座と雑誌の生き残りをかけた仁義なき戦いを描く。いやーこれは痛快なエンタメ作だった。一時もだれることなく物語がどんどんツイストしていく気持ちよさ。飄々としつつスマートな大泉洋演じる編集長・速水と彼に振り回されつつ熱い思いを胸の奥にたぎらせる松岡茉優演じる新人編集者・高野のコンビが良い。ラストも含めて、意外に日本映画では感じるることが少ない爽快感があってとても楽しめた。

テンポ感とかウェットとドライのバランスがちょっと韓国映画っぽくもあるなーなんて。韓国リメイクして欲しいな。イメージキャストは…

大泉洋→イ・ソンギュン
松岡茉優→キム・テリ
佐藤浩市→リュ・スンリョン
國村隼チェ・ミンシク
木村佳乃キム・ヘス
佐野史郎→イ・ソンミン
中村倫也→イム・シワン
池田エライザ池田エライザ
宮沢氷魚→ミンホ