日々の泡。

popholic diary

そして今でも

連休初日。いい天気。娘は英語の宿題とピアノの練習。その間に掃除。それから娘とデート。パンクした娘の自転車を持ってホームセンターまで。直してもらってる間にパルコへ。中にあるサテライトスタジオに、真依子さんのバッキングで西村哲也さんが来られてたのでちょい覗きに。真依子さんとの演奏はますます息が合っていて、音に一体感がある。でまたホームセンターに戻って、ペットコーナー覗いて猫餌買って、自転車に乗って…。ホントに今日は暑いなぁ。
で夕方近くなって一人、京都へ。京阪電車に乗って出町柳百万遍まで歩いてマルホベーカリーで世界一美味いクリームパンとクロワッサン、それにぶどうパンを買おう!と思ってたのだが休みだった。一気にテンション下がる。クリームパンは近くの公園ですぐ食べるつもりだったのに。でそのままトボトボ歩いて一乗寺恵文社まで。いつもながら楽しい。あれやこれやパラパラと。
ぼくは散歩と雑学が好きだった。 小西康陽のコラム1993-2008で今日は「僕は散歩と雑学が好きだった。小西康陽のコラム1993-2008」発売記念の小西康陽サイン会なのだ。事前にネットで買っておいた本を手に列に並ぶ。小西さんの音楽ももちろん大好きだが、文章も大好きだ。いまや幻のテクノポップ雑誌「TECHII」に連載されていた「ザ・ベスト・オブ・ザ・グレイテスト・ヒッツ」は僕にとって音楽の参考書だった。バカラックもロジャニコも、ルグランもカーティスもアニー・ロスもみんなみんなこの連載で教えてもらった。「TECHII」廃刊後「ターザン」「ガリバー」「ブルータス」と雑誌を渡って約10年、連載は続いた。高校生から大学生、社会人と僕もずっと読みつづけた。これら連載はすべてではないけど96年に出た「これは恋ではない 小西康陽のコラム1984-1996」に収められていて、今でも時々読み返す。僕が音楽や映画や美しい女性について書く時のお手本。そして待望の新著「僕は散歩と雑学が好きだった。小西康陽のコラム1993-2008」。まだ全部読み終わっていない。いつでも机の上に置いていて、気が向いたときにパラパラとめくる。コラム、レコード評、日記…ヴァラエティブックだから、途中からでもチョコチョコ読めるのがいい。いつか僕もこんな本を出してみたいものだ。なんて。でサインを入れてもらう。わずか数秒だが初めて小西さんと言葉を交わした。14歳の時、ピチカートのファースト12インチを買って以来ずっと小西さんの音楽を聴いているということ、音楽同様文章も大好きだということ、そして僕はラジオ局に勤めていて、いつか小西さんと仕事がしたいということを。最後のは遠い夢だけど、自分を奮い立たせるためにも言葉にした。
夕暮れの一乗寺駅から電車に揺られて帰る。サインの入った本を広げパラパラと読み進める。とても不思議な気持ちだ。僕は散歩と雑学が好きだった。